「ピカソ フランス国立図書館版画コレクション」展がオープンしました
2018/06/01 21:49 カテゴリー : 展覧会
本年度の新規展覧会「ピカソ フランス国立図書館版画コレクション」展が秋田市立千秋美術館にてオープンいたしました。
本展はフランス国立図書館の版画・写真部門の所蔵作品から構成されます。そのピカソの版画コレクションは、公的コレクションの中でも最も完全な資料になっているそうです。
本展はフランス国立図書館の版画・写真部門の所蔵作品から構成されます。そのピカソの版画コレクションは、公的コレクションの中でも最も完全な資料になっているそうです。
ところで、フランス国立図書館をご存知でしょうか。もともとは14世紀にシャルル5世によって創立された王室文庫がその歴史の端緒にあります。コレクションの内容は多岐にわたり、書籍及び印刷物、原稿、版画、写真、地図、楽譜からコイン、ビデオ、マルチメディア、装飾品、コスチューム等に至る膨大な資料を収集し、紹介しています。
版画コレクションの大きな強みは、インクナブラ(初期木版活字本)から今日の作品に至るまでの、版画の歴史全体をカバーしていることにあります。フランス革命の際に国民のコレクションとなった旧国王コレクションは、17世紀以降、名高いコレクションの獲得を通じて最高峰の版画家たちの作品を集めることにより築きあげられました。同じ17世紀には、法定納本(書籍の国王コレクションへの納付義務)の制度が版画にも対象を広げました。この制度は今日でも適用されており、その結果、版元に納められたピカソの膨大な版画作品が国立図書館に収蔵され、充実したコレクションが形成されたそうです。
美術館前の風景。秋田の街の至るところにピカソ展のポスターが見受けられ、開催に向けての期待が膨らみました。
まだ肌寒い春の日に開かれた開会式には、本展の監修者であるフランス国立図書館版画・写真部門主任学芸員のセリーヌ・シシャ=キャステックス氏をはじめ、秋田市長や秋田テレビ取締役社長にもご参列いただき、華々しい式典となりました。監修者は、本展を通じてみなさまがピカソの新たな一面を発見し、楽しんでいただけることを願っていますとメッセージをくれました。
本展はこの先、福井、京都、新潟、山梨へと巡回します。お近くにお住まいのみなさま、是非足をお運びください。(HY)
関連リンク:
秋田市立千秋美術館