2021年度〜2022年度の展覧会
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17世紀にはじまる自然や街の風景のみを描いた「風景画」において、 印象派はひとつの頂点に達しました。その素地をととのえたのは、各地の風景を訪ねて廻ったカミーユ・コローや自然の姿に魅了されたバルビゾン派の画家、彼らに影響を受け、さらにクロード・モネを屋外制作へ導いたことで知られるウジェーヌ・ブーダンたちでした。
本展では、ランス美術館所蔵のコロー、ブーダン、モネ、カミーユ・ピサロ、 ピエール=オーギュスト・ルノワールらの作品から、近代フランスにおける「風景画」の確立について考察します。
[ もっと詳しく ]アンリ・ル・シダネル(1862-1939)とアンリ・マルタン(1860-1943)は、共に19世紀末から20世紀前半にフランスで活躍した画家です。フランス各地に拠点を移しながら制作に取り組んでいた二人は、フランス芸術家協会サロンへの出品などを通して親交を深めていきました。
本展では、アンリ・ル・シダネルの曾孫で美術史家のヤン・ファリノー=ル・シダネル氏による監修のもと、深い友情で結ばれたシダネルとマルタン、それぞれ独自の表現を探究してゆく二人の道のりを辿ります。
[ もっと詳しく ]人間にとって最も身近な営みである「食」。英国キュー王立植物園の協力によって実現する本展は、貿易大国として発展したイギリスの歴史や文化を、食を彩る植物の物語とともに紐解くものです。イギリスで古くから愛される果物や野菜、新たに手に入れた食材、紅茶にまつわる文化など、さまざまな食べ物の物語を辿ります。
本展で主な舞台となる18世紀から19世紀、イギリスは大英帝国として大きく躍進しました。同時に、急速な都市化などに伴い、食糧事情が変化した時期でもありました。国の発展とともに家庭でも食への関心が高まったことが、食卓を飾る器や充実したレシピの出版などからもうかがえます。ボタニカル・アートはもちろん、ヴィクトリア時代のテーブル・セッティング、いますぐ楽しめるイギリスお菓子のレシピなど、さまざまな切り口を通して、イギリスの 「おいしい」一面を感じていただける展覧会です。
[ もっと詳しく ]産業化・工業化の発展した19世紀英国、アーツ・アンド・クラフツ運動は、質の高い手仕事によって芸術と生活を統合することを目指し、多くの芸術家によって実践されてきました。運動の礎には、ウィリアム・モリス(1834-1896)のものづくりに対する理念と、彼の商会などでの制作活動がありました。
本展では、テキスタイル、壁紙、家具、金工、ジュエリー、ガラス、ステンドグラスなど、多様な分野でその実践をご覧いただこうとするものです。地域や制作のスタイルは変わっても、優れたデザインは人々の生活を豊かにする、その理念が変わらずあることを感じていただけるのではないでしょうか。
[ もっと詳しく ]「キューガーデン」の名で親しまれ、ユネスコ世界遺産にも登録されている英国キュー王立植物園。世界の植物学研究をリードし続け、20万点以上の植物画コレクションを収蔵していることでも知られています。同園は18世紀から19世紀初頭、ジョージ3世とシャーロット王妃の時代にその規模を飛躍的に拡げ、整備が進みました。
本展では、キュー王立植物園が所蔵する貴重な植物画コレクションを中心に、その歴史を辿ります。また、シャーロット王妃に見出された英国王室御用達ウェッジウッド社の「クイーンズウェア」も併せて展観し、世界に先駆け近代化の道を進んだ英国の一面をご紹介します。
[ もっと詳しく ]ウィリアム・モリス(1834-1896)は19世紀のイギリスを代表する芸術家の一人として知られており、とりわけ彼が手掛けたデザインの数々は今なお世界中で愛され続けています。
本展では、アーツ・アンド・クラフツ運動の先駆者であり、「モダン・デザインの父」と称されるモリスの創作の遍歴を、英国の風景とともに、時代を追って紐解きます。作品と現存する風景を照らし合わせながら、モリスのデザインをめぐる旅へ出かけましょう。
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