フランスが生んだ大作家ヴィクトル・ユゴーの世界を、激動の時代背景と合わせて探求します。

近年とくに高く評価されている大作家ヴィクトル・ユゴー（1802-1885）の豊かな想像力を造形化したデッサンがかつて日本でまとめて展示されたことはなく、広くみなさまに紹介したいという考えから本展は企画されました。ユゴーは、詩、小説、演劇、そして政治と、あらゆる分野で活躍した巨人で、その生涯は19世紀フランスの歴史そのものといっても過言ではなく、ユゴーの世界を理解するには一分野の紹介ではすみません。

本展では、ユゴー芸術を浮き彫りにするため、ユゴーのデッサンの他、ゆかりの品々、自筆原稿、出版物や稀少本、肖像画や肖像写真などによりユゴーの創造行為の一端を感じとってもらうことを重視するとともに、当時の「絵入り新聞」などの版画や歴史資料も含め激動の時代背景と合わせて展観します。

日本ではともすると『レ・ミゼラブル』に偏って知られているきらいがありますが、ユゴーがその人生を通して構築した壮大な世界は、我々に多くの示唆を与えることでしょう。

出品作品 :

• 266 点

会期 :

• 1996年7月〜12月

会場 :

• 小田急美術館 [東京]
• 近鉄百貨店安倍野店・近鉄アート館 [大阪]
• 郡山市立美術館 [福島]
• ひろしま美術館

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図録表紙より