英国水彩画の最高のプライベート・コレクションと称されるヒックマン・ベイコン卿のコレクションをご紹介します。

風景画の発展とともに18〜19世紀に英国で成熟をみた水彩画。19世紀には英国水彩画の偉大なプライベート・コレクションが数多く誕生しましたが、400点あまりのデッサン、水彩画を集めたヒックマン•ベイコン卿のコレクションが20世紀初頭に創設されて以来、この種のプライベート・コレクションとしては最高のものであることは広く認められています。当時にしては独特な眼識を持っていたベイコン卿のコレクションには、ターナーの後期の水彩画、ジョン・セル・コットマンの驚嘆すべき一連の水彩画が含まれ、コレクションの栄光の一部をなしています。

日本ではこれまで英国水彩画を系統的に鑑賞する機会は少なく、本展は一人の収集家の眼により選び抜かれた秀逸なコレクションを通して、英国水彩画の流れを知る貴重な機会となります。

出品作品 :

• 水彩 106点

会期 :

• 1990年10月〜1991年7月

Venues :

• 小田急グランドギャラリー [東京]
• ナビオ美術館 [大阪]
• 広島県立美術館
• 千葉県立美術館

<画像>
ジョン・セル・コットマン
《ニューブリッジ、ダラム》
1805年頃
鉛筆、水彩
Photo Credit : The Fitzwilliam Museum