パリを愛し、パリに愛された画家、藤田嗣治が渡仏してから2013年で100周年を迎えます。本展は、藤田の最初の充実期である1913年から1931年までのパリ時代の作品を中心に、交流のあった画家たちの作品も含め構成します。

パリを愛し、パリに愛された画家、藤田嗣治が渡仏してから2013年で100周年を迎えます。本展は、藤田が渡仏してからラテンアメリカへ旅立つまでの、1913年から1931年までに焦点をしぼり、妻への手紙や、彼の最初の充実期であるパリの作品を中心に、パリで交流のあった画家たちの作品も含め構成します。

藤田の人生の中でこの20年間は、画家としての素地を確立するにあたり極めて重要な時期で、画家としての核を築いた時代であると言えます。1913年、妻を残し単身、船でフランスへ向かった藤田は、すぐにパリの生活に溶け込み、芸術家として注目されるようになります。エコール・ド・パリの画家たちと交流し、画家としての独自性を確立していった藤田は、異国の地で日本人であることを意識し、作品における西洋と東洋の融合を模索する中、乳白色の地というひとつの到達点に達します。

東京美術学校の教えと日本的な伝統を感じさせる初期の絵画から、乳白色の地による彼独自の作品へたどりつくまでの、パリでの変遷を展観する初の試みです。

出品作品 :

• 藤田嗣治の作品約 90点（油彩、素描）
• 同時代のパリの芸術家の作品25点以上

<画像>
藤田嗣治
© Courtesy Archives Artistiques, Paris 2013