ロートレック展
1994年度
フランス国立図書館所蔵作品よりロートレックの個性豊かな版画芸術の全容に迫ります。
ムーラン・ルージュの巨匠と呼ばれたトゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、19世紀末のパリの歓楽街を舞台に、そこに生きる人々の光と影を偽りのない表現で深い共感をこめて描き、忘れがたいモンマルトルの肖像を数々と創出しました。36歳で夭折するまで、油彩、リトグラフ、ポスター、デッサンなど相当な数の作品を残しましたが、なかでも1891年から1901年までに制作された約400点におよぶ版画作品は、世相に対する極めてするどい観察眼に基づき、その簡潔な素描、ユーモアと冷ややかさ、大胆な構図や色彩など、ロートレックの個性豊かな世界のひとつの頂点とも言えるものです。
ロートレックの死後、遺族や友人からフランス国立図書館に寄贈された5000点にもおよぶ膨大なコレクションは、ロートレック研究に著しく寄与してきました。本展は同コレクションのなかから、特に重要なステート、試し刷りやポスターなど175作品を選りすぐりテーマごとに構成して、ロートレックの版画芸術の全容に迫ろうとする企画です。
出品作品 :
- 版画約 175 点
会期 :
- 1994年9月〜1995年2月
会場 :
- 伊勢丹美術館 [東京]
- 高岡市美術館 [富山]
- 松坂屋美術館 [名古屋]
- 大丸ミュージアム・梅田 [大阪]
<画像>
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
《ディヴァン・ジャポネ》
1892-93年
石版画
Crédit phtographique : Bibliothèque Nationale de France
ご利用条件 : 当ホームページに掲載されている画像・写真・テキストを含むすべてのコンテンツに関する著作権は株式会社ブレーントラストに帰属するか、または使用が許可されており、日本の著作権法および国際条約によって保護されています。特に断り書きのある場合を除き、これらを許可なく利用・複製・再配布・出版することを禁じます。