クリストファー・ドレッサーと日本
モダン・デザインの道を切り開いた英国のインダストリアル・デザイナー、クリストファー・ドレッサーの業績を、日本との関係に焦点をあてつつ包括的に紹介する日本初の回顧展です。
クリストファー・ドレッサー(1834-1904)は19世紀において最も急進的かつ多分野にわたり数多くの作品を創作した英国のインダストリアル・デザイナーです。
明治9年、サウス・ケンジントン博物館から多くの美術工芸品を携えて日本を訪れたドレッサーは、その滞在中に明治政府の依頼により多くの美術工芸品の生産地を訪れ、日本の殖産興業政策に大きく貢献したといわれます。また帰国後には、ヨーロッパに日本の美術や建築を紹介し、当時大きなブームを呼んでいたジャポニスムの展開にきわめて重要な役割を果たしました。
ドレッサーは、日本の陶磁器や金属器などを幅広く研究し、西洋の伝統的な装飾概念にとらわれない自由な発想で創作しました。素材の美しさと機能に応じたシンプルでダイナミックなそのデザインは、100年以上たった現在においても輝きを失っていません。
本展は、ドレッサーと日本との関係に焦点をあてつつ、ドレッサーの業績を包括的に紹介する日本初の回顧展です。ドレッサーに影響を与えた日本の工芸品も加え、モダン・デザインの道を切り開いたその軌跡をたどります。
出品作品 :
- 262点
会期 :
- 2002年4月〜12月
会場 :
- 郡山市立美術館 [福島]
- 府中市美術館 [東京]
- 高岡市美術館 [富山]
- 宇都宮美術館 [栃木]
<画像>
クリストファー・ドレッサー
ティーポット
製作:ジェイムズ・ディクソン&サンズ
1879-80年
金属に銀の電気メッキ、把手に木
Photograph courtesy of Mr. Michael Whiteway
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